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働きやすいオフィスとは?生産性向上に繋がるオフィスづくりのポイントを解説

2026/07/31

この記事の監修者

中原 優介

中原 優介

株式会社nero 代表。 福岡・東京エリアを中心に店舗デザイン・空間設計のプロフェッショナルとして美容院や飲食店、オフィスなど全国の多様な空間をプロデュース。 洗練されたデザインと実用性を兼ね備えた「価値ある空間」を追求し、ジャンルを問わず幅広い分野でクリエイティブな提案を行っている。

事業拡大に伴う従業員数の増加は、企業が成長を続けている証である一方で、従来のオフィス環境ではスペースの不足やコミュニケーションの阻害、業務効率の低下といった課題が浮き彫りになる局面でもあります。

経営者にとって、オフィスの移転やリニューアルは単なる床面積の拡張にとどまらず、生産性の向上や優秀な人材の獲得・定着率改善を促す重要な経営投資です。

しかし、意匠性の高さばかりを追求したオフィス設計では、実際の業務フローと乖離し、投資に見合った効果を得られないリスクも存在します。

本記事では、働きやすいオフィスの定義や適正な広さの目安をはじめ、生産性と快適性を両立させるために必要な要素、失敗しない設計・家具選定のポイント、さらにはプロジェクトを依頼する企業の選び方までを整理し、経営課題を解決するオフィス空間設計の考え方を解説します。

 

店舗デザイン・設計施工の株式会社nero

neroは、店舗・オフィス・住宅など多様な空間を対象に、企画設計から施工、ブランディング、販促・Web・SNSまで一貫して手掛ける空間プロデュース会社です。ブランドの世界観を空間に反映し、集客や繁盛店づくりを支援。社名には「信念を持ち社会貢献する」という想いが込められています。

働きやすいオフィスとは

働きやすいオフィスとは、従業員が身体的・精神的な負荷を感じることなく、快適かつ効率的に業務を遂行できる物理的・機能的な環境を指します。

オフィスにおける「働きやすさ」の指標は、単にデスクやPCが配備されていることだけではなく、可動性の高いレイアウト、目的に応じたスペースの分化、円滑なコミュニケーションを促す動線計画など、多角的な要素によって構成されます。

最適なオフィスのあり方は、一律の解が存在するわけではなく、企業の事業モデル、組織構造、日々の業務プロセスによって異なります。

例えば、個人集中型の業務が多い職種とプロジェクト単位での打ち合わせが頻発する職種とでは、求める空間機能が根幹から変化します。

そのため、自社の現在の働き方と将来の組織像に適合した環境設計を行うことが欠かせません

さらに、整備された執務環境は、外部に対する企業の姿勢や文化を可視化する役割も担います。

オフィスデザインはインナーブランディングを補強する基盤であり、従業員が自社に対するエンゲージメントを高め、自発的に自社の働く環境を発信したくなるような空間は、企業認知の拡大や採用競争力の強化にも寄与します。

 

一人あたりの広さの目安

オフィスの移転やリニューアルを計画する際、収容人数に対する面積の算出は基礎的な指針となります。

例えば快適性を重視する場合は、従業員1人あたり約3.5坪(約11.5平米)の総面積を確保することが一つの基準とされています。

この基準を適用した場合、常時12人が着席して業務を行うオフィスでは、執務スペースや付帯設備を含めて約42坪(3.5坪×12人)の面積が目安となります。

この広さがあれば、個人デスクの周りに適度な余白が生まれ、メイン動線の圧迫感や収納の不足を防ぎやすくなります。

一方で、賃料コストや都市部の物件供給状況を踏まえ、現実的には1人あたり2坪〜2.5坪程度で計画されるオフィスも数多く存在します。

限られた面積であっても、壁面収納の活用による専有面積の削減、見通しの良い島型・フリーアドレスレイアウトの採用、動線の集約化を図ることで、業務効率や快適性を維持できます。

 

働きやすいオフィスに必要な要素

生産性の向上と従業員のストレス軽減を両立させるオフィスには、特定の機能に偏らない多層的な空間設計が求められます。

執務、対話、休憩といった多様な文脈に対応する要素をシームレスに配置することが重要です。

 

集中しやすい執務環境

業務の正確性とスピードを担保するためには、外部からの不必要なノイズを遮断し、タスクに没頭できる環境整備が不可欠です。

オープンな執務室の中に、視線を遮るパーテーション付きの集中ブースや個室を部分的に設ける手法が有効となります。

また、集中力を持続させるためには、視覚や触覚以外の物理環境への配慮も欠かせません。

作業に適した照度設計や、季節に応じた適切な室温・湿度の維持は、疲労の軽減とパフォーマンスの維持に直結します。

 

コミュニケーションを促進する空間

組織の活性化や業務上の知識共有を促すためには、偶発的な対話を生み出す空間配置が効果的です。

例えば、部署間の境界線上に共有のマグネットスペースを配置することで、立ち話からアイデアや相談が生まれる環境が整います。

また、フォーマルな会議室だけでなく、オープンで気軽に立ち寄れるミーティングスペースやラウンジを設置することも有効です。

移動の手間や予約のストレスを減らし、業務対応のスピード感向上にも寄与します。

 

リフレッシュできる環境

長時間にわたる連続したデスクワークは、集中力の低下や身体的負担の増積を招きます。

執務エリアから物理的・視覚的に区切られた休憩スペース(カフェスペースやソファ席など)を設けることで、従業員が明確にオンとオフを切り替えられる環境を構築できます。

ポイントは、執務用デスクとは素材感や光の演出を変えたインテリアを導入することです。

気分転換を促し、メンタルヘルスの保全や長時間労働による疲労の蓄積を軽減する効果が期待できます。

 

多様な働き方への対応

出社とリモートワークの併用や、自律的な業務推進が求められる現代のオフィスでは、固定席に縛られないフリーアドレスやABW(Activity Based Working)の考え方を取り入れるケースが増加しています。

業務の性質に応じて、個人作業やWeb会議、グループワークに最適な場所を主体的に選択できる設計が求められます。

特に、Web会議の定着に伴う音漏れや周囲の雑音問題に対しては、防音性の高い一人のみで利用できるWeb会議用ブースの設置や、吸音材を施した壁面設計など、設備面での具体的なアプローチが必須となります。

 

快適な空気環境・換気設備

十分な換気計画は衛生面のみならず、脳の活性化や快適性の維持に不可欠な要素です。

閉鎖された空間で二酸化炭素濃度が上昇したり空気が滞留したりすると、集中力の低下や眠気、不快感の原因となります。

人間は嗅覚からの刺激によって記憶や感情、不快感を繊細に察知するため、特にタバコや食事の臭い、カビ臭などが滞留しない給排気ラインの構築が必須です。

性別や年齢を問わず多層的な従業員が働くオフィスでは、空気の循環量を確保し、温度ムラの少ない流動的な空気環境を整えることが空間の価値を高めます。

 

働きやすいオフィスづくりのポイント

オフィスデザインを成功させるためには、意図したコンセプトを物理的な空間構造へ落とし込むための技術的なポイントが存在します。

動線、家具、光、収納という4つの軸から検証を行う必要があります。

 

動線を整理する

人の移動が自然に行われる動線設計は、無駄な歩数を減らし、業務の滞りをなくすための基本要素です。

メインとなる通路幅は、人と人が無理なくすれ違えるよう1.2m〜1.5m程度を確保し、主要な設備(コピー機、ゴミ箱、共有書類棚)へのアクセスラインを直線的に計画します。

また、オフィスに入った際の視線の抜けを意識し、背の高い家具を通路側に配置しないことで、限られた坪数であっても圧迫感を排した開放的な印象を与えることが可能です。

見通しの良さは空間の広がりを感じさせるだけでなく、従業員同士の相互視認性を高めるメリットももたらします。

 

オフィス家具を最適化する

デスクワーク中心の職種において、体型や業務姿勢にフィットするオフィスチェアや昇降デスクを選定することは、姿勢悪化による腰痛や肩こりを防ぐための直接的なソリューションです。

作業内容に応じた人間工学に基づく家具の導入は、従業員の身体的ストレスを緩和します。

オフィス家具は価格帯の幅が広く、必ずしも最高級の製品を選定することが最適解とは限りません

一日の大半を過ごす執務席には高機能チェアを配し、滞在時間の短い会議室やラウンジには意匠性とコストのバランスが取れた製品を配置するなど、予算に応じたメリハリのある選定が重要です。

 

自然光や照明を活用する

室内の明るさの均一性と外部からの自然光の取り込みは、交感神経と副交感神経のバランスを整え、意欲的な執務環境を支えます。

具体的には、窓際に主要な執務エリアを配置し、外の景色や昼光を取り入れる配置が推奨されます。

また、すべてのエリアを同じ光で照らすのではなく、執務スペースには文字が見やすい昼白色、リフレッシュエリアやラウンジには緊張を和らげる温白色〜電球色を採用するなど、用途に応じた色温度の使い分けが空間の質を高めます。

 

収納計画を見直す

オフィス内に書類や備品が氾濫した状態は、業務効率を低下させるだけでなく、セキュリティリスクや情報漏洩の原因となります。

ペーパーレス化の推進と連動させ、保存が必要な書類の絶対量を把握した上で、適切な定位置(住所化)を決定する収納計画が求められます。

ただし、収納キャビネットを無計画に増設すると、執務スペースを圧迫し動線を阻害します。

空間利用率を維持するには、壁面を活用したシステム収納の組み込みなど、収納面積そのものを最適化する工夫が必要です。

 

働きやすいオフィスづくりを依頼する会社の選び方

オフィスづくりでは、要件定義から設計、施工、発注管理に至るまで多岐にわたる専門知識を要します。

事業主の目指すゴールに対して、的確なソリューションを提供できるパートナー企業の選定基準を解説します。

 

オフィス設計の実績が豊富か

オフィス空間の設計には、住宅や一般店舗とは異なる特有の法規(消防法や建築基準法、避難経路の確保など)や通信インフラ、電気容量に関する専門知識が求められます。

そのため、同等規模や類似の業界におけるオフィス設計・施工実績が豊富にあるかを確認することが重要です。

過去の施工事例やポートフォリオを通して、デザインのトーンだけでなく、レイアウトの機能性や課題解決のプロセスを検証することが推奨されます。

 

企業課題を踏まえた提案ができるか

提示されたデザイン案が、見た目の美しさだけを追求したものではなく、自社の経営課題(採用強化、離職率の低下、部署間連携の促進など)に根ざしているかを見極める必要があります。

ヒアリングの段階で、組織の課題や働き方の変革に対する深い理解を示せる会社が望ましいと言えます。

また、オフィス家具や内装材の選定において、予算の上限を無視した高額な提案を行うのではなく、投資対効果(ROI)を考慮した代替案やバリューエンジニアリングの提示ができる柔軟性も、会社選びにおける重要な評価軸となります。

 

設計から施工まで対応できるか

オフィスづくりには、空間デザインを行う「設計」と、それを実際の形にする「施工」の2つの工程が存在します。

これらを別々の会社に依頼する場合、デザインの再現性における乖離や、スケジュール調整の複雑化、窓口の一元化が図れないといったデメリットが生じます。

設計から施工までを一貫して管理・対応できる一括体制の会社を選択することで、意図したデザイン品質を維持しやすく、施工プロセスの透明性や期日管理の精度を高めることが可能となります。

 

アフターフォローが充実しているか

オフィスは完成して引き渡された時点がスタートであり、実際に組織が稼働し始めてからレイアウトの微調整や設備の不具合が発生するケースがあります。

そのため、引き渡し後のメンテナンス体制が整っているかどうかも重要な判断基準です。

将来的な人員増員に伴うレイアウトの変更や、アフター点検への迅速な対応など、長期的・継続的にパートナーシップを構築できる会社を選ぶことが、オフィスの資産価値を維持し続けることに繋がります。

 

働きやすいオフィスの施工事例

弊社がプロデュースしたオフィス空間の中から、企業のブランディングと機能的な働きやすさを両立させた具体的な施工事例をご紹介します。

 

事例1:URBAN RESIDENTIAL

「URBAN RESIDENTIAL」のプロジェクトでは、不動産事業を展開する企業としての上質な信頼感と、従業員が心地良く業務に向き合えるモダンな執務環境を構築しています。

 

無垢材や繊細な間接照明を効果的に配置し、ホテルライクで静謐な空間意匠を実現しています。

 

来客ゾーンと執務エリアのゾーニングを明確にしながらも、ガラスのドアを用いることで視線の抜けをつくり出し、開放感のあるオフィス空間を創出しています。

 

事例2:UNITED PLANNING

「UNITED PLANNING」のオフィスデザインでは、異素材を組み合わせたインダストリアルな要素を取り入れています。

 

多目的に利用できるフリースペースは、インダストリアルなコンクリート調の壁面に対し、植栽(グリーン)や温かみのある照明を組み合わせることで、無機質になりすぎない落ち着いた空間を演出しています。

 

 

シックなトーンで統一されたミーティングルームや執務エリアは、圧迫感を与えない設計となっており、集中と対話の双方がスムーズに行える環境です。

 

働きやすいオフィスづくりは従業員と企業の成長を支える基盤

オフィスにおける環境設計は、単なる固定費の支出ではなく、そこで働く従業員のエンゲージメントと生産性を引き出し、組織の持続的な成長を加速させるための「事業基盤への投資」です。

自社の業務実態にそぐわないデザイン優先のレイアウトを避け、動線、照明、音、空気、そして家具の選定に至るまで、実務に即した根拠のある設計を進めることが成功の鍵となります。

組織の拡大や働き方の変化を見据え、自社のビジョンに寄り添う専門パートナーとともに構築する、機能性と美的価値が融合したオフィス環境こそが、優秀な人材を引きつけ、企業の競争力を高める強力な原動力となります。

 

弊社では、オフィスのコンセプト設計から外観・内装デザイン、設計・施工までを一貫してサポートしています。

企業課題を汲み取るのはもちろん、法規制や防災設備に関する知識も豊富なため、単に見た目を整えるだけでなく、実務に即したオフィスづくりのご提案が可能です。

オフィスの移転やリニューアルに伴う空間デザインをご検討中の方は、弊社までお気軽にご相談ください。

店舗デザイン・設計施工の株式会社nero

neroは、店舗・オフィス・住宅など多様な空間を対象に、企画設計から施工、ブランディング、販促・Web・SNSまで一貫して手掛ける空間プロデュース会社です。ブランドの世界観を空間に反映し、集客や繁盛店づくりを支援。社名には「信念を持ち社会貢献する」という想いが込められています。

この記事の監修者

中原 優介

中原 優介

株式会社nero 代表。 福岡・東京エリアを中心に店舗デザイン・空間設計のプロフェッショナルとして美容院や飲食店、オフィスなど全国の多様な空間をプロデュース。 洗練されたデザインと実用性を兼ね備えた「価値ある空間」を追求し、ジャンルを問わず幅広い分野でクリエイティブな提案を行っている。

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